現在、当研究室で取り組んでいる主な研究は下記の通りです。

ウェルビーイング向上に向けたセルフマネジメントプログラムの開発

地域生活を送る人々が自己の心の健康のために、より主体性、継続性を保持しセルフマネジメント能力向上に取り組むことで精神疾患の一次予防を目指した研究です。これまでのセルフマネジメントプログラムは、精神疾患の発症につながる認知のゆがみなど個人の問題や課題に焦点を当てた介入がなされてきました。一方本研究では従来の問題解決的手法ではなく、強みやウェルビーイングに焦点を当てたわが国初のセルフマネマメントプログラムで、現在プログラムの介入研究を通してエビデンスを蓄積しています。

<研究体制>3名の共同研究者、4名の研究協力者との共同研究
<研究期間>2019年度~2023年度

ソーシャルインクルージョンに向けた新たな精神障害者雇用システムの構築

精神障害者は疾患や障害特性により、従来の日本型の労働体制では就労が困難な状況にあります。本研究では、精神障害者のディーセントワークを実現させるために新たな雇用システムの構築に取り組んでいます。精神障害者のストレングスを生かした新しい雇用システムを構築することでソーシャルインクルージョンの実現を目指しています。現在、地域支援を実施する専門職を対象に精神障害者の就労に関するニーズを抽出する調査を実施しています。

<研究体制>3名の共同研究者、2名の研究協力者との共同研究
<研究期間>2022年度~2028年度

東京都の自殺対策支援

東京都は、COVID-19のパンデミックにより12年連続減少傾向であった自殺者数が増加に転じています。中でも若年者・女性の自殺の増加が課題となっています。本研究は東京都立大学の精神科医師、作業療法士、看護師など精神科領域を専門とする教員と東京都福祉保健局職員で行う3年計画の共同研究です。
若年者の自殺の要因分析、既存のデータ分析、サポート資源に関する調査、インタビュー調査など段階的に調査を重ね、最終的には政策提言に繋げていきます。

<研究体制>6名の共同研究者
<研究期間>2022年度~2024年度

精神障害がある人のきょうだいに関する研究

家族の一員が精神疾患を発症するということは、精神疾患を発症した当事者だけでなく、その家族にも大きな影響を及ぼすと言われています。家族の中でも特に当事者のきょうだいの立場にある方々に注目して、きょうだいがこれまで経験してきたことを明らかにすることで、きょうだいへの支援を検討していく調査を行なっています。

<研究期間>2019年~2025年



分担で担当している研究は下記の通りです。

患者-看護師関係におけるインボルブメントの教育的要素の抽出に関する研究

「巻き込まれ」と「関与」「かかわり」という両価的な意味を持つインボルブメントは、資質やセンス、性格など個人的なものとしてとらえられやすいものです。例えば、患者とのかかわりにおいて、共感的なセンスが評価されたり、巻き込まれやすさについて警告されたりすることがあります。このようにとらえた場合、職務の中のかかわりが個人的なものとしてあつかわれやすくなります。看護のかかわりを個人的なものとしてとらえると、自分の問題として抱え込んだり、他者に責任転嫁したり、上手くいったと自分の手柄に比重をおいたりすることで、技術として積み上げられない可能性があります。私たちは、個人的な要素もあるインボルブメントを看護の技術という側面からとらえることで、その知識や技術を理論的に教育する可能性を模索しています。

<研究体制>5名の共同研究
<研究期間>2023年度~2026年度

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地域精神看護学分野
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