図表11 学部(3〜4年)レベルでの看護情報学の教育内容

 

目的:独立した専門領域としての看護情報学の理解

 

1.看護記録

・看護記録の目的と役割を理解すること

・看護記録が満たすべき要件を理解すること

・記録構造の違い(非構造的、半構造的およ構造的)による有利・不利点を把握すること

・異なる専門職が関与する場合の記録のあり方を理解すること

・記録内容を読む場合に起こりうるバイアスを理解すること

・患者の登録、記録更新、削除の手続きを理解すること

・看護記録の管理責任、特定個人の患者記録を閲覧・修正する権限のある個人・グループが特定できること

2.看護用語

・看護用語の必要性を理解すること

・異なる職種間での用語の共有にかかわる諸問題を理解すること

・提案されている標準的用語を理解すること

・患者ケアのためのケア分類と統計目的のためのケア分類を区別すること

・現在用いている看護用語の利点と不利点を確認すること

3.チームワーク

・チームにおける他の専門職の役割、情報特性、コミュニケーションニーズを理解すること

・次の目的のために情報を正確かつ総合的に伝達する技術を身につけること

 勤務交代や不在時の代役のための委譲

 紹介や退院

 ケア過程の共有

・正確な情報伝達の失敗から生じる影響を評価すること

・コミュニケーション不足が患者のケアや信頼感、チーム組織に及ぼす影響を分析すること

4.看護知識の管理

・オンラインシステムを利用して信頼できる看護知識を入手すること

・文献検索技術を身につけること

・看護ケアのエビデンスを評価できること

・意思決定のための方法について理解すること

・エキスパートシステムと人工知能の概要を理解すること

・統計パッケージが使用できること

・患者が必要とする看護知識について理解すること

5.データの質と管理

・看護ケアの提供やサービス管理におけるデータと情報の役割について理解すること

・看護ケアを行うために各種の情報を適切に用いること

・次のデータ・情報管理の原則を看護ケアの実践や記録管理に応用すること。

 正確であること

 接近可能であること

 完全であること

 統合されていること

 妥当であること

 タイムリーなこと

・正確で包括的な記録を失敗したことによる影響を評価すること

・構造化されたデータ収集の重要性を理解すること

6.看護記録の秘密保持と安全確保

・看護記録への不正なアクセスや秘密保護違反を最小限にする戦略を学ぶこと

・関連する法令について理解すること

・インフォームド・コンセントの意義を理解すること

・看護記録の安全性を確保するための異なる方法を理解すること

7.監査

・監査の基本を理解すること

・監査サイクルの主要な構成要素を理解すること

・監査サイクルの各段階におけるデータと情報の使用法および情報技術がこのプロセスに寄与することを理解すること

・データのミスコードの危険性を理解すること

・監査計画の立案について理解すること

・監査報告書の書き方の概要を理解すること

8.看護情報システムの使用

・情報技術が有効なツールとなりうる条件を理解すること

・現行の技術とその使用における限界を理解すること

・コンピュータ化と紙ベースのいずれが適しているかを、活動内容にそって判断すること

・看護情報システムにかかわる研究動向、行政の動向を把握すること

・健康情報システムの設計の原則を理解すること

・ソフトウェアを批判的に評価できること

・看護情報システムが成功する上での決定的な要因について議論すること